【解説】某国のハロウィン「知識人の仮装」

解説記事

謎Jです。4作目である『某国のハロウィン』公開からしばらく経ちました。たくさんのご視聴ありがとうございます。季節ネタにも関わらず継続してお楽しみ頂いているようで幸いです。

本記事では監督である自分が本作品に込めたテーマを解説をいたします。


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『某国のハロウィン』のテーマ

本楽曲は『飲みサーの吸血鬼』のように、3番に一番の主張を持ってくる構成でした。

これは、どっかの国のハロウィンディスりソングに見せかけた

調べた知識で武装して原作者でもないのに二次創作にギャーギャー言ってる自称古参ファンディスりソング

…ということになります。

…あっ、自身のリスナーさまに心当たりがあるワケではないですよ!
風の噂で思いついたんです。ほんとうです。


今でこそ『某国のハロウィン』というタイトルですが、当初は『老害のハロウィン』というタイトルで制作を進めていました。ひどすぎるので変更しました。

何も知らないで踊ってるのかい?

本作は色々とパロディが含まれています。その中の一つ、この激しいダンスです。


あまりにもコメントでの言及が多いのでビックリしました。そんなにバレますか?

連邦に反省を促すダンス

このダンスの参考元です。知らない人向けに解説いたしますと、日本のインターネットで流行したミーム動画で、Youtubeでは1000万再生もされています。
カボチャ頭の男性がとあるアニメ主題歌に合わせて倍速の激しいダンスをする動画です。
そのアニメにカボチャ頭のキャラクターが出てくるそうで、そのキャラクターが作中で連邦に反省を促すことからこういう題名で広まったものだと思われます。ちなみに変装した偽物だそうです。
…正直なところ、原作未視聴なので全ッ然わかりません。詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
連邦に反省を促すダンス – ニコ百


しかしこの動画、さらに元ネタが存在しています。

Spooky Scary Skeleton Dance Remix

海外で流行した「The Pumpkin Dance」というミームです。ワールドワイドなもので、2305万再生もされています。(日本中心で1000万再生されてる例の動画も凄いと思いますが…)元ネタといいましたが、これは原点ではありません、remixと書いてある通り、音声を変更したものになります。つまりまだ二次創作です。

KXVO Pumpkin Dance

同じ映像が続いて申し上げる言葉もございません。BGMはGhostbustersのテーマソングではありますが、例のダンスの原点です。このカボチャはなんなのかは自分もさして詳しくないのですが、ニュース番組「KXVO」の尺稼ぎダンスとして披露されていたものらしいです。別に洗練されているとも言えない動きになかなかの長尺、当時の反応が気になるものです。


どうしてこうもこんなに詳しく解説しているのかと申しますと、今回の楽曲のテーマと合致すると思ったからです。カボチャ頭でハロウィンっぽいから?それもあるんですが…
1,2番の主軸に「元ネタを知らないでただ乗っかって楽しんでいる人へのディスり」が存在するからです。


「連邦に反省を促すダンスのパロディだ!」という人は居ても、「あ!『Pumpkin Dance』のパロディだ!」とか、コメントした方はだれ一人居ませんでした。
海外の方なら居るかな…と思ったのですが、そんなことはなかったようです。もしかしたら原作の原作が元ネタかもしれないじゃないですか!!その発想はなかったのですか!

え?ダンスのスピード感と振付のチョイスからして言い逃れができない?

うるせえ!

…失礼いたしました。反射的にコメントした方を馬鹿にしているワケではございません。こんなに指摘が多いとは思っていませんでしたが、このようなコメントが来ること自体は想定通りでした。自分が言いたいことは、今、あなたが見ているものは何か改変を加えられた全く別のものかもしれないということ。乗っかる前にちょっとでもいいから原点や背景を調べたことがあったかい?ということです。

真に言いたいことは3番の歌詞にありますが、前座としての1,2番の歌詞には少なからずそういったメッセージがあります。流行というのは”流”の名前だけあって、ノリや雰囲気に流されて広まっていくものです。別にすべてをすべて調べろとは言いません。しかし何も考えないでいると、知らず知らずのタブーに触れてしまい

「何も知らないで踊ってるのかい?」

…なんて言われてしまうかもしれませんよ!

非・当事者ふたたび

色味が違うのででさほどピンとはこないかもしれませんが、この構図、2作目である飲みサーの吸血鬼と同じです。当事者じゃないのにアレコレ言ってる立場が逆になってます。

同じ構図でも明確に違う部分がありますね…そう、アレコレ言ってる人の数です。孤軍奮闘です。
飲みサーの吸血鬼の解説でも記載しました、歌詞と合わせて“少数派は声がでかい”を体現したシーンになります。

ハロウィン保守派のルナさんのステレオタイプなところは変わっていないようですが、みんなが楽しんでいるところに水を差す度胸も兼ねそろえているようです。相手にされなさすぎてなんか可哀そうになってきました。

沢山の人が主張するなら話を聞いてくれるかもしれませんが、たった一人では難しいかもしれません。それでもたった一人で何かを変えられると信じているのかもしれません。否、一人とは気づいていないのかもしれません。


いや一人じゃないぞ!

調べてきた参考文献があるぞ!

だからなんだというのだ?

知識人

今回の楽曲を作るにあたってハロウィンの起源について色々と調べたものですが、ハロウィンの専門家というのはなかなか見当たらないもので、どの新聞社のサイトでも書いていることは大体一緒でした。結局、Wikipediaの文章を参考にしています。


論文を書いたことがある方には周知のことと思いますが、Wikipediaを参考文献にすることはご法度とされています。誰でも編集できて信ぴょう性に欠けるため、学術的な価値がないと見做されます。Wikipediaに限らず誰でも編集可能な大百科、一般のブログも正式な資料にすることは難しいです。では何を参考にすればいいのか?基本的にその手の信頼と実績のある権威が出している書籍や情報です。※あくまで論文の話です。

なので、この歌詞で学んだハロウィンの歴史が本当に正しいかどうかは分かりません。

今でこそインターネットで簡単に色んな情報が手に入る時代、とりあえず調べたことを我が物顔で語るような真似は避けたいものです。自分の主張の武器にしたいのならば、なおさら。オリジナルの説得力を持つのは当事者であるオリジナルなのです。

知識を披露する人の大半は、先人が調べておいたものを借りてきただけにすぎないのです。

なお、隠しQRから分かることですが、偉大なるオリジナルと言われているジャックさんは23代目なので、彼も別にハロウィンの原点を知っている当事者ではありません。

はァあああああああああああああ!?!?!?!?!?!?!?!?!?

監督のひとこと

変化を排除していいのは誰か?守ろうとしていいのは誰か?この楽曲は、公式外の創作物に対して反発するファンの話でもあります。ゲームシリーズの続編がクソゲーだったから開発会社を叩くファン、とは違う話です。ファン製のゲームを解釈不一致といって叩く原作ファンに近いです。
嫌うのは自由ですが、気に入らないからって理由で排除や改変をする権利を持っているのはファンではなく原作者なのです。(もしくは株主、国、エラい人)


しかし、伝統というのは難しいもので、原作者といえる人なんて居なかったり、発案者はもうこの世に居なかったりすることが最もです。当時からハロウィンの伝統を守る機関のようなものが設立されていれば、そこが原作通りのハロウィンを取り仕切っていたのかもしれません。自分が調べた限りは、少なくとも我々の世界にそういうものは見当たりませんでした。ですから自分たちの国の決まりに違反しない範囲内なら自由に遊んでもお咎めは無いでしょう。

しかし、ただそこにあるものに便乗して遊んでいるだけのヒトは、少しはルーツを知っておくべきなのかな、と思います。なにごとも原作をリスペクトする心があれば無秩序にはならないと思っています。少なくとも自分は。

それにしても「某国」ってどこの国なんでしょうね?

おわりに

珍しい構成ですが、最後にMV中の小ネタやイラストをご紹介しておひらきにしたいと思います。
それではここまでご覧いただきありがとうございました!

■Emoji

1番:💖 👍 🔍 📢 💵 🚀🔔 🌟

2番:💔 👎 🔥 💼 📛 🎈 ⌛ 💬

ルナさんの携帯電話に映し出されていた絵文字です。(お使いの端末によっては正しく表示されていないかもしれません)このシーンはボタンを押している動きのはずがスワイプしているようで若干の気持ち悪さがありますが、これはこれで時代錯誤なカンジを出せたかと思っています。

■この丸いの何?

海苔巻きとカリフォルニアロールの図です。欧米では海苔を食べるのに抵抗がある人が多いから中間に挟んで見た目を鮮やかにしてアレンジしたっていうのが有名な話ですね、にしてもこんな画角あります?

■間奏のハロウィン

沢山手伝ってもらったのにゆっくり見せられなくて勿体ないので無加工のイラストをご紹介します。(全員ではないです。あしからず)

ハロウィンなのでみんな仮装をしてるみたいです。
なんだか同じような恰好のキャラクターの人が多いですね、流行ってるんですかね、

■マイナーレベル:★★★★☆☆

そういえば、このシーンについてのコメントは見当たりませんでしたが、個人的にハマって明確にパロディしてる作品があります。ヒントはウゴウゴルーガです。

■マイナーレベル:★★★★★★

ナユタさんのコスプレには明確に元ネタがあります。めちゃくちゃマイナーな作品なので分かった人はめちゃくちゃすごいです。ヒントは猫が主人公の2008年頃のアニメ作品です。


comment

  1. 今回もアップテンポで風刺的な作品ありがとうございます♪間奏のハロウィンの二列目の方達が仮装してる衣装がハッチさん風になってて細かいなあ、、、と感心してしまいました。ハッチさん風の仮装をしている方は他の二列に比べても痛バやぬいぐるみ、キーホルダーなどグッズを身につけていましたが、本当に犯罪者として分かって好きでいるのか、他の人が好きだから好きなのか、どちらなんでしょうかね?ルナさんの出演している作品は風刺的かつノリノリで思わず楽しい気分になるので、新鮮で面白いです!くれぐれも無理しないでくださいね。今回もお疲れ様です🕺

  2. この流行ってるキャラクターって、
    もしかして第一期ハッターズの
    ハッチさん!?
    このナユタ君もどことなく
    阿僧祇君に似ているような・・・?

  3. 考察合ってるとこあって嬉し、、!!!
    謎J様とハッターズ(仮)大好きです!これからも頑張ってください!
    曲のイラストめっちゃ好き   めっちゃはんちちゃんのグッズ欲しい…

  4. 解説ありがとうございます!
    気づかなかった部分もあったので、このあともう1回MV見てきます!
    コスプレした人たちの姿を見たかったのでイラストうれしいです!
    今回もすばらしい曲をありがとうございます!

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